2016年06月07日

くじけないで

いつぞや家族が話題にしていた一冊の詩集を読んでみた。故郷の母に送るのだという本を読ましてもらった。“くじけないで”というタイトルの詩集で当時94歳の柴田トヨ著、飛鳥新社。何がすごいかといえば人の気持ちにすいすいと入り込んでくるけれど全く清々しいそよ風のような雰囲気でその余韻が素晴らしい。これほどの高齢になってもしっかりした感性をお持ちなのには驚かされてしまう。

詩の内容は特別なものではなくごくありふれた日常の家族の思い出だったりするが、特別題材に凝っているわけでもない。それがなぜあれほどの清々しさなのだろうか。最近少々忘れっぽくなったかなと思っている自分が、これから同年齢まで同じようにボケずに生きているだろうかと思わずにはいられない。

短い文章につづる言葉がこれほど人の心を動かすのはなぜだろうか。言葉一つ一つの選択が優れていることと、そこから湧き出るイメージが強烈に読む人の心を捉えるからではないだろうか。人はそれぞれの人生の中で多くの思い出を溜め込んでいる。そのどれかにつながるような言葉とそこから連想される思い出が共感を呼ぶのだろう。
posted by Tommy at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 追憶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする