2016年06月21日

勇気ある行為

二十年以上も前の旅先での出来事だったが、何故か今でも強く印象に残っている出来事がある。初めての地で土地勘のない私は知人の出迎えを待っている間、ホテルの窓からぼんやりと交通量の多い通りを眺めていたときのことである。

信号機が青になって多くの人々が横断歩道を渡り始めた。その中に白い杖を持った全盲の老人がゆっくりと歩き始めたが、途中で信号が赤になり老人一人が道半ばに取り残された。しかも、その前後を荒っぽい運転の車が走り出していた。とっさに横断歩道の反対側で次の信号が変わるのを待っていた青年が車の間を縫って老人のところまで走り寄りしっかりと抱きかかえて連れ帰った。そのあと何事もなかったように老人を歩道に下し、自分は信号が変わるまで待って横断歩道を渡って行った。老人は既にそこを立ち去っており、何事もなかったような元の風景になった。
posted by Tommy at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 余談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする