2017年08月17日

下宿生活

現役時代のある日に偶然出かけた古い馴染みの床屋のおやじさんから、昔大変お世話になった下宿先の奥様が亡くなられたという話を聞いた。それも数年間ご無沙汰していた床屋で、その日はたまたま近くの床屋が混んでいたため仕方なく出かけたのだった。何か虫の知らせというものがあるということを聞いたことがあるけれど、今回はそれを信じたい。

十八歳で東京に出てきて最初にお世話になった家族で、米屋を営む福島出身のご夫婦で何かと貧乏生活の続く自分が面倒をかけた人達であった。ご主人は数年前に交通事故がもとで亡くなっておられたが、奥さんはリュウマチで引っ越し先にひっそりと過ごしておられた。数十年後当時のお礼にご自宅に挨拶に行ったが、自分のこと覚えていただいていた。

通夜が明日という日にたまたま訪れた床屋で葬儀屋との世間話でおやじさんが聞いたことが、その直後に行った自分に伝わったという本当に奇妙な縁である。お陰様で次の日、近くのお寺で行われた通夜に出席できた。下宿していた十年間近くが、自分形成の時期で昼間働き夜大学で帰りが遅くなる自分の生活を見守っていただいたと思っている。

当時の貧乏な自分の生活を見て、学生でありながら机とイスの買えない自分を見かねて貸し与えていただいたり、休日に赤飯を食べさせていただいたりした其の気持ちが今も嬉しく思い出されます。人生の基礎を築く時期に大変お世話になり、我が下宿生活はお陰様で素晴らしい思い出がいっぱいで感謝しています。
posted by Tommy at 04:00| Comment(0) | 追憶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする